小学校では身辺の自立をいっそう確かなものにし、生活自立の基盤を培うことと新たに加わる教科学習による知的成長の促進を目標としています。
自閉症児のクラスは1学年に3クラス(CDE組)あります。クラスの人数は8~10名という少人数の学級編成となり、登校から下校まで担任・専科教員が集団での指導を行います。
生活面においては基本的生活習慣を身に付け、さらに自主性を養うと共に体力作りにも力を入れて指導しています。生活・学習面とも、一つひとつの目標を確実に達成していくことで、生活基盤の土台作りを行っていきます。
1年生の初期は、学習体制を整えることに力を入れます。体制が整ったら習熟度別学習となり(国語・算数・ことば)個々の進度に合わせた学習を行っていきます。
小学校時代には様々な体験や経験が生活や興味の幅を広げていくものと捉え、6年間を通して「生活」という教科を設けています。1,2年生は主に「生活科」の教科書に沿った題材を扱い、3~6年生は、理科的分野・社会的分野に分け学年に応じた題材を扱っていくとともに、買い物実習や調理実習を定期的に行い、生活スキルの獲得、向上を目指していきます。
専科制をとっており、体育・音楽・図工の授業は専科教員が指導をします。体育では、情緒の安定や総合的な運動機能を伸ばすための指導を日々行い、年間を通しての集団行動、持久走、時期ごとの水泳、鉄棒運動、縄跳び運動、球技運動などがカリキュラムに位置づけられています。また、1~3年生では、バランス教材に取り組み余暇活動に繋がっています。また、 感性を豊かにする音楽・図工の指導にも力を入れています。
親元を離れて生活する宿泊学習は1年生から行います。母子分離から始まり「自分のことは自分で」「お友だちと協力する」など集団生活を通して身につけていきます。
3~6年生においては健常児自閉症児の教室が隣り合わせの教室配置になっており、休み時間など健常児と自閉症児がごく自然に過ごしている場面が数多く見受けられます。学校行事は全校で取り組み、縦割り清掃、学年活動などお互いを理解しあいながら楽しく過ごしています。
健常児クラスへの適応も柔軟に行っています。登校から下校まで1日中健常児クラスに適応、教科ごと部分的に適応するなど個々に応じて対応しています。
「ともに生きていく」という時間を設けて、健常児クラスの児童対象に自閉症児クラスの担任が授業を行っています。お互いを知り仲間意識をもたせ、お互いを認め合う、障害のある人の暮らしなどにも目を向けさせ、障害という「個性」を理解させ、つきあい方や思いやりを育てていきます。5,6年生では、より理解を深め自分たちに何が出来るのかを考えさせています。