校長の独り言【84】 



 今年度、下記の2つの事業を文部科学省から委託を受け本校が中心となり推進してきました。その報告会を3月2日に実施するために、今、正に担当の先生方が報告書の取りまとめ等の準備に追われているところです。
1.文部科学省「専修学校教育重点プラン」の【高等課程の個性化推進】
  テーマ『義務教育までのスキルを活用した職業観育成カリキュラムの構築』 
  →学園内の幼稚園から3名、小学校から4名、中学校から2名、高等専修学校から4名の計13   名の先生方でプロジェクトチームを作り、園校間の連携と整合性を図り、健常児用と自閉児用   の2つの「義務教育までのスキルを活用した職業観育成カリキュラムの構築」。

2.文部科学省「専修学校におけるNPO団体等と連携したニートに対する職業教育支援事業」
  →この事業は、専修学校において、ニートを支援しているNPO団体等と連携し、社会的自立を目   指した職業教育を支援するものであり、本校とNPO法人文化学習協同ネットワーク、さらに三   鷹公共職業安定所との連携事業になり、本校が幹事役となって推進している。

 この事業報告書の原案を読んで、大変嬉しく思ったことがありました。それは、ニートの方の本校講座への受講出席率の高さでした。何故に、出席率が高いかというと、それは本学園で行っている障害ある子どもと健康な子どもを一緒に教育する「混合教育」の環境が、ニートの方にとって安心できる居場所となり得たと考えられるからです。その証は、ニートの方々の表情の変化と自信を目の当たりにして考え深いものを感じているところであります。
 現に本校では不登校の生徒が、本校入学後に学校を休むことなく登校をしているという事実からも理解していただけるかと思いますが、ニートの方にとっても、自閉症という障害のある生徒の存在こそが生活改善の最良の要因であったと思うからなのです。ですから、私は、自閉症という障害のある生徒を必要としてくれる人たちがこんなに多くいるという事実を認識した時に、大変嬉しく思った次第です。

校長  情報ID 17315 番  掲載日時 02/07/2007 Wed, 16:21