校長の独り言【99】 



 本校でも2月下旬に9名の生徒が発病した麻疹(ましん)(はしか)が東京・埼玉で流行という新聞記事がありました。その中に「東京都練馬区のある都立高校では3月に患者が集団発生し、4月の始業式が延期された。都教育庁によると、1~3月に都内の公立学校で麻疹のため出席停止となった児童・生徒は計123人に上るという。」という記事がありました。
 幸い、本校では1学級のみの学級閉鎖措置だけでその後何とか終息し、3月10日の卒業式は全員出席で無事に執り行うことが出来ました。しかし実は、4月8日の入学式に麻疹で出席できなかった生徒が1名いたのです。その生徒も何とか治癒し9日遅れで本校への初登校を致しました。その生徒の登校に合わせて、校長室においてミニ入学式を挙行しました。入学式同様に教務統括部長が司会を務め、校長式辞、担任紹介、在校生歓迎の言葉、そして、新入生誓いの言葉と短縮版でしたが執り行いました。初めての環境にみんなから遅れての登校で不安もあったようですが、しっかりと本校への入学の決意を述べてくれました。
 そして、昨日予定通りに、1年生研修の最終日に行ってきました。まずその生徒の顔を確認しました。すると、9日間のブランクが全くないかのように友だちと話している良い表情が見られ一安心しました。さらに、全員の生徒の表情の変化、言動の変化と3日前の彼らとの比較で大きな収穫を実感しました。やはり、様々な中学校生活をしていた子どもたちが、二泊三日の寝食を共にすることで、ある意味素の自分をさらけ出すことが出来たことが大きな要因のように思えます。この1年生研修を土台に、自分の知らない自分探しをして欲しいと願っています。さらに、早い時期、生活に目標が持てることを期待しています。
 反面、引率の先生方の表情というと全員が疲れた表情をしており、その苦労の一旦を垣間見ると同時に感謝の気持ちいっぱいになりました。しかし、先生方のこの苦労が、今年度入学した生徒の大きな成長に確実に繋がります。その成長を楽しみに、土曜日、日曜日とゆっくり休んで欲しいと思うばかりです。

校長  情報ID 18435 番  掲載日時 04/21/2007 Sat, 13:55