校長の独り言【123】 



 ご承知のように、本校は2学期制で学校運営を行っております。先週の5日(金)が前期終業式、昨日の9日(火)に後期始業式を行いました。
 前期終業式では、学年毎に前期を振り返ったあと、ラグビーやサッカーの試合を例にあげ、「前半が終わると監督は前半の反省点を話し、勝利ために後半の作戦と気持ちの切り替えを行います。ですから、ハーフタイムの過ごし方はとても重要です。生徒のみんなも明日からの3日間の休みの間に、一人ひとりが前期の反省点(遅刻が多かった、勉強が、親に心配をかけた等)を明確にし、そして各自が後期の目標を定めてください。」と話しました。そして、後期始業式では、前期と後期の気持ちの切り替えを確認した後に、後期の学校行事の紹介とその意義を話しました。当然、我々教員も前期を振り返り、前期の指導の上に後期の指導を積み上げていきます。そして、本日2年生の生徒2名が短期研修のためにボストンに旅立っていきました。このように、後期が順調に始まりました。しかしながら、後期にはもうひとつ大切なことがあります。
 それは、平成20年度の生徒募集です。
 以前より、機会ある毎にご紹介していますが平成20年度より『総合キャリア学科』にカリキュラムを改編し導入致します。この導入の背景には、大きく2つの理由があります。

1.2006年度調査によると、187万人のフリーターと62万人のニートの問題です。この問題に国として対応をすることは当然必要であるとは思いますが、やはり、社会に送り出すまでの教育現場こそ、つまり、各年齢の学校こそがこの問題に真正面から真剣に取り組み、その責任を果たさなければならないと強く感じているからです。

2.現行、本校の専門学科カリキュラムは家政高等課程(調理・被服)、技能高等課程(情報処理)、文化教養高等課程(絵画・陶芸・体育)の3課程6コースからなり、生徒はその中から1コースを選択し、選択したコースカリキュラムを3年間履修する学則となっています。つまり、個々の生徒に状況変化等が生じた場合であっても年度途中でコースの変更が出来ないことになっていました。しかし、学校創立20年が経過した現在、入学してくる生徒の個性の多様化、進路の多様化、さらに、中学校の多くの先生方から中学校3年生段階で1コースを選択することは非常に難しいとのご意見を頂いているのが現状でありました。この様な現状を打破するために、専修学校の使命である「職業観の育成」という観点から、本校在学中に最大6コースの専門学科カリキュラムを履修し経験できるようにすることで、生徒一人ひとりの職業観の育成が一層図られると考えました。

 更に、平成18年4月にオープンしたチャレンジショップが本校にあります。このショップは、生徒のインターンシップつまり就業体験の場を学園内に確保して、このショップを通して最終的には企画や運営、具体的には商品計画、仕入れ、会計、接客、販売等を体験することにより、流通の仕組みや経済の仕組みを学び、さらには職業観の育成を目的としているものです。
 このように、社会で大変大きな問題となっているこの問題に、これだけ組織的に取り組む学校は他には無いと思っています。
 総合キャリア学科で学び、チャレンジショップを活用することで、必ずや大きな成果と、一人ひとりの生徒に、明るい見通しのある実社会での生活が確保されることを信じています。
 ですから、多くの中学生に体験入学にお越し頂き、実際に体験して頂きたいと願っています。

校長  情報ID 21252 番  掲載日時 10/10/2007 Wed, 13:14