校長の独り言【127】 



 「高等専修学校にこそ、教育の原点がある」
 本校こそ、日本の古き良き時代の学校と同じであると思っています。
それは、色々な個性の子どもたちが一緒に学び、そして、教師は一人一人の子どもたちと、真正面から向き合い、目をそらすことなく、同じ愛情を掛けて子どもたちのすべてにかかわっています。今、教育界では、教育の分業が進んでいます。具体的には、進学のことは塾に、就職のことはハローワークに、心のケアーはカウンセラーに、修学旅行は旅行業者に、・・・・・・・・。
 そして、明日の午前10時より、平成20年度入学希望の保護者・生徒の皆様を対象とした学校説明会を開催致しますので、多くの方にご自分の目で是非確かめに来ていただきたいと思っています。
特に、来年度からスタートする総合キャリア学科(専門コース完全選択制)についても詳しくご説明致します。
 ※総合キャリア学科・その背景と導入の理由
1.2006年度調査によると、187万人のフリーターと62万人のニートの問題です。この問題に国として対応をすることは当然必要であるとは思いますが、やはり、社会に送り出すまでの教育現場こそ、つまり、各年齢の学校こそがこの問題に真正面から真剣に取り組み、その責任を果たさなければならないと強く感じているからです。

2.現行、本校の専門学科カリキュラムは家政高等課程(調理・被服)、技能高等課程(情報処理)、文化教養高等課程(絵画・陶芸・体育)の3課程6コースからなり、生徒はその中から1コースを選択し、選択したコースカリキュラムを3年間履修する学則となっています。つまり、個々の生徒に状況変化等が生じた場合であっても年度途中でコースの変更が出来ないことになっていました。しかし、学校創立20年が経過した現在、入学してくる生徒の個性の多様化、進路の多様化、さらに、中学校の多くの先生方から中学校3年生段階で1コースを選択することは非常に難しいとのご意見を頂いているのが現状でありました。この様な現状を打破するために、専修学校の使命である「職業観の育成」という観点から、本校在学中に最大6コースの専門学科カリキュラムを履修し経験できるようにすることで、生徒一人ひとりの職業観の育成が一層図られると考えました。

 更に、平成18年4月にオープンしたチャレンジショップが本校にあります。このショップは、生徒のインターンシップつまり就業体験の場を学園内に確保して、このショップを通して最終的には企画や運営、具体的には商品計画、仕入れ、会計、接客、販売等を体験することにより、流通の仕組みや経済の仕組みを学び、さらには職業観の育成を目的としているものです。
 このように、社会で大変大きな問題となっているこの問題に、これだけ組織的に取り組む学校は他には無いと思っています。
 総合キャリア学科で学び、チャレンジショップを活用することで、必ずや大きな成果と、一人ひとりの生徒に、明るい見通しのある実社会での生活が確保されることを信じています。
 
 

校長  情報ID 21572 番  掲載日時 10/26/2007 Fri, 10:26