校長の独り言【140】 



 賛否両論ある中で、進学塾による杉並区立和田中学校の「夜スペシャル」が26日から始まりました。
 私は、また日本の古き良き時代の学校から遠ざかったようにしか思えません。本来、学校は色々な個性の子どもたちが一緒に学び、そして、教師は一人ひとりの子どもたちと、真正面から向き合い、目をそらすことなく、同じ愛情を掛けて子どもたちのすべてにかかわるのが学校であると思っています。しかし、このように学校教育の分業が進んでいます。具体的には、進学のことは塾に、就職のことはハローワークに、心のケアーはカウンセラーに、教育事務は外注に、修学旅行は旅行業者に、・・・・・・・・。
 反面、夢と期待を持ち教員になっても、生徒、保護者、教員間での人間関係や、勤務の多忙化など複雑な要因が絡んでか、文部科学省によると平成18年度に精神性疾患で病気休職した公立学校教職員は全国で4,675人で前年度より497人増加し、14年連続で過去最多を更新したとの報告がありました。精神的疾患による病気休職は4連続で前年度比1割以上の伸びとなっており、病気休職者全体に占める割合も初めて6割を超えているそうです。
 学校教育の分業を進めないと病気休職の教員の数は減らない、分業しないと病気休職の教員の数が増える。何か出口の見えないトンネルに入ってしまったようでなりません。当然、この状況は変えなければなりません。しかし、元の学校の基準が人様ざまであるため、どこを基準にしていいのかも分からなくなっているようにも思えます。
 学校とは、教員とは、・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。

校長  情報ID 23069 番  掲載日時 01/29/2008 Tue, 14:57