校長の独り言【193】 



 新聞にこんな記事がありました。
 横浜市立学校、トイレ清掃復活へ/10年度から全校実施/教職員から賛否両論
横浜市教育委員会が、特別支援学校を除く全市立学校計五百校で、児童・生徒によるトイレ清掃をおよそ三十年ぶりに復活させることが四日、分かった。対象は小学三年生以上の予定。今月中旬以降、モデル校の小中学校十校前後に順次導入し、二〇〇九年度を試行期間と位置付けた上、一〇年四月から全校で本格実施する。教職員からは「身の回りのことを自らできるようになるのは重要」「感染症など衛生面に問題がある」など賛否両論が出ている。
 市教委によると、県内の公立学校では、横浜市の児童・生徒だけが全くトイレ清掃をしていない。トイレという共有スペースの便器や床、ドア、ノブなどを掃除することで、物を大切にする心や規範意識を養おうという狙い。少子化の影響からか、個人中心の考え方をしがちな子どもが増えているため、「公共の精神」を育てる目的もあるという。

 正直、この記事を読んで驚きました。私の子どもの頃は必ず分担でトイレ掃除をやっていましたし、現に本学園では、小学校、中学校、当然高等専修学校でも児童・生徒が毎日行っています。なぜ、賛否両論の議論になるのか私には理解できません。
 やはり、進学のことは塾に、就職のことはハローワークに、心のケアーはカウンセラーに、修学旅行は旅行業者に、そして、トイレ清掃は清掃業者に・・・・・・・・。これも教育の分業の現れのひとつなのでしょうか。だからこそ、日本の古き良き時代の学校と同じように、色々な個性の子どもたちが一緒に学び、そして、教師は一人一人の子どもたちと、真正面から向き合い、目をそらすことなく、同じ愛情を掛けて子どもたちのすべてにかかわっていく学校こそが今の時代に最も必要であると痛感しています。

校長  情報ID 27628 番  掲載日時 11/13/2008 Thu, 13:07