校長の独り言【205】 



 先週の私立高校推薦入試、今週の都立高校推薦入試といよいよ高校入試が本格的に始まりました。やはり、少子化、更にはこの経済状況の影響で、今年度、私立四大47%、短大67.5%が定員割れをしている状況の中で、首都東京においては、私立中学校受験者は増加傾向にあるものの、高校になると断然都立高校人気が昨年を上回っているとの報道がありました。このような状況下で、本校も先週推薦入試を、昨日第1期一般入試を終えたところです。後は、第2期一般入試を残すのみとなりました。
 本校を都立高校との併願受験をする生徒・保護者との面接で毎回思うのですが、6,507人の都立高校欠員募集の現状、入学後の塾や予備校への毎月の支払い、中途退学すると2度目の入学金の発生と、真に経済的なものだけであるのであれば、中学校卒業後、都立高校に進むことが必ずしも経済的負担を抑えることにはならないのではないでしょうか。この現実をもっと中学生の保護者の皆さんに理解して欲しいと強く思っています。
 そして、私は機会ある毎に、私立の教員としてではなく一人の子の親として、この現状をお話しさせて頂いていますが、やはり、目の前のこと、今直面している問題への直接的な対応策としか思えてなりません。都立高校に入学し、塾や予備校に毎月5万円払うのなら、私立への授業料は毎月必ず払えるのではないでしょうか。また、不登校の生徒の多くが受験するフレックスの高校がありますが、果たして18歳段階でフレックスの会社があるでしょうか。更には、サポート校や通信制高校の新設が後を絶たない現状ですが、高校卒業の資格だけではダメなのです。そこには集団の中で磨かれた人間的な成長が無くてはダメなのです。ペーパー高卒にしてはダメなのです。
 本当に中学校3年生には、確実に3年間で人間的に成長できる学校を選択して欲しいと強く願うばかりです。

校長  情報ID 28818 番  掲載日時 01/29/2009 Thu, 14:57