校長の独り言【215】 



 先日ある企業の方と今の大学生について話しをしました。今、企業では社員採用のために、企業紹介DVDを2種類作っているそうです。1枚は、大学生に企業を理解してもらうために、もう1枚は、就職を希望している大学生の保護者に企業を理解してもらうためだそうです。更には、入社式に保護者の参加が増え、保護者席の用意も必要とのことでした。
 確か、数年前に、大学の入学式に保護者の参加が増加している。また、授業参観をはじめた大学もあるとのとの報道がありました。 

 反面、日本では、次の二つの理由から「18歳成人」が議論されるようになりました。
・一連の少年事件を受けて、少年に対する刑罰を強化しようという「厳罰化」の動きです。現行の少 年法では20歳未満を「少年」としているので、これを18歳に引き下げることを主張しています。
・選挙権を18歳に引下げて、若者層の政治参加を促すという動きです。
 少年法改正は若者の義務を強調し、選挙権引き下げは若者の権利を強調しています。一見相反する 主張のように見えますが、権利と義務とは裏腹の関係にあるので、結果的に同じ方向になったわけ です。
(参考資料)
※諸外国での成人年齢は?
 朝日新聞の報道によれば、調査可能な世界186か国の内、162か国が18歳を成人としています(国立 国会図書館調べ)。サミットの参加国のなかで成人年齢を20歳としているのは日本だけです。ま  た、1989年に国連で採択された「子どもの権利条約」は、子どもを18歳未満と定義しています。
 
 大人としての基準とは、子どもから大人にするのは、この自問自答から、このような状況下で、18歳までの学校がやらなければいけないことは、日々の教育、更にキャリア教育、職業教育、これだけでは不十分な気がしてなりません。もっと大切なものがあるように思います。

校長  情報ID 30127 番  掲載日時 04/21/2009 Tue, 15:49