校長の独り言【225】 



 6月15日から始まる今年度の新たな取り組みをご紹介致します。
「都市部では実施困難な継続的な農業従事体験を、高齢化と後継者不足で悩む山梨県の古くからの果樹園産地において、農繁期を中心に、農業従事体験を重ねることにより、本校卒業後の農業分野での就労の可能性を追求する」を目的に、「障害のある生徒の農業従事研修」をスタートさせます。
 この背景には、障害者が参加することにより職場の雰囲気が和む、障害者の仕事へ熱心な姿勢が他の従業員にも波及し、作業効率が上がるという受け入れ側の農業経営者のメリットもあると言われています。
事業の詳細は、
①対象生徒と引率教員
・対象生徒は、原則として1~3学年C組の生徒
・引率教員は、担任、副担任、専科2名の合計4名体制
②実施時期 
農繁期 6月~10月の間に、1クール2泊3日を1学年1回、2.3年生2回実施
③実施詳細
・交通手段・・・学園マイクロバス等
・宿泊場所・・・樹 園
・仕事手配・・・NPO南アルプス・ファームフィールドトリップ等
・日程案
1日目 通常登校→9時学校出発→11時30分現地着→12時昼食、後移動 →
13時仕事開始→17時仕事終了・移動→入浴、夕食、就寝
2日目 6時30分起床→7時30分朝食、後移動→9時仕事開始→12時昼食→
13時仕事開始→17時仕事終了・移動→入浴、夕食、就寝
3日目 6時30分起床→7時30分朝食、後移動→9時仕事開始・移動→
12時昼食→13時30分現地出発→15時30分学校着

 将来的には、まず、労働に対して賃金を頂けるように努力し、生徒の研修に係わる保護者の費用負担0を目指します。更には、年間通しての実施を模索し、学園として20人規模の宿泊可能な施設確保を目指しています。そして、最終的には、4~5名の農業を中心としたグループホームを設立し、更にはその近隣に、障害のある卒業生の保護者の老後の住み処の実現を目指しています。実を言うと、この姿は創立者である北原キヨの夢でもありました。
 さて、どの様な成果が生まれるかは現時点では未知数ですが、この事業に対して本校の先生方は大変前向きであり、何とか、生徒の生涯を見通した道しるべとなるよう、本事業実施に対して燃えています。これから実施の都度、ホームページでその様子を紹介致しますので是非楽しみにしてください。

校長  情報ID 31159 番  掲載日時 06/12/2009 Fri, 10:30