校長の独り言【227】 



 子どもの自立について、最近、特に考えることが多くなったような気がします。
【自立】を辞書で引くと、[名](スル)他への従属から離れて独り立ちすること。他からの支配や助力を受けずに、存在すること。「精神的に―する」となっています。
 そして、60万人に及ぶ若年無業者、170万人に及ぶフリーターの存在や、学校卒業後3年以内の高い離職率から、今正に、あらゆる学種の学校でのキャリア教育・職業教育が叫ばれています。このキャリア教育・職業教育の定義は、「キャリア教育」=社会的・職業的自立に向け、必ず必要な知識、技能、態度を育む教育。「職業教育」=一定の又は特定の職業に従事するために必要な知識、技能、態度を育む教育となっています。
 当然、学校は自立を支援する場であり、その内容は生活、学習、社会性、礼儀、キャリア教育・職業教育等と多岐に渡った教育を施すところであります。すると、辞書の【自立】の項で言う、「他への」、「他からの、」の他とは、学校であれば、先生、同級生、先輩、後輩等を意味すると思いますし、家庭にあっては、親、兄弟、親戚等を意味すると考えられます。
 つまり、真の自立とは、親、兄弟、親戚、先生、同級生、先輩、後輩等から、支配や助力を受けずに、離れて精神的に独り立ちすること、そして一定の又は特定の職業に従事することを意味していることではないでしょうか。
 昔の人は、「苦労は買ってでもしろ」と言いました。今の時世では、これこそが自立への近道ではないでしょうか。

校長  情報ID 31453 番  掲載日時 06/24/2009 Wed, 09:37