校長の独り言【235】 



 本日、1年C組が農業従事研修から戻ってきました。これで3学年すべてが体験したことになります。やはり回を重ねることにより、現地の皆さんの本事業に対する理解が確実に増しているように感じています。何よりも、毎回対象学年が変わっても、引き継ぎがしっかりとされているため、何のロスもなく展開されていることが順調の証であると思っています。
 校長の独り言【225】にも書きましたが、将来的には、まず、労働に対して賃金を頂けるように努力し、生徒の研修に係わる保護者の費用負担0を目指します。更には、年間通しての実施を模索し、学園として20人規模の宿泊可能な施設確保を目指しています。そして、最終的には、4~5名の農業を中心としたグループホームを設立し、更にはその近隣に、障害のある卒業生の保護者の老後の住み処の実現を目指しています。実を言うと、この姿は創立者である北原キヨの夢でもありました。
 生前、ことある毎に北原キヨ先生は、老後は、障害のある生徒の働く場と生活の場を確保し、そこにその生徒の親たちも移り住み、みんなで楽しく生きていきたいとよく話していました。そして、北原キヨ先生が亡くなられて数年後に、アメリカのシカゴに北原キヨ先生の言った理想郷があることを知り、当時、複数の先生で見学に行ったことが本事業のスタートであったと思っています。
 障害のある卒業生とその保護者の終の棲家として、空気は綺麗で、南に富士山、北に八ヶ岳、西に南アルプス連邦等の山々に囲まれ、多くの自然と豊富な温泉があり、果物が美味しい、何か長生きできそうな気がしてなりません。理想郷完成の時には、まず初めにキヨ先生を招待します。

校長  情報ID 32594 番  掲載日時 09/09/2009 Wed, 15:58