校長の独り言【241】 



 中学校3年生の進路決定の現状は、経済的なものが関係してか、都立志向が非常に強い状況があります。
 この現状に対して、私は、入学後の塾や予備校への毎月の支払い、中途退学すると2度目の入学金の発生と、真に経済的なものだけであるのであれば、中学校卒業後、都立高校に進むことが必ずしも経済的負担を抑えることにはならない現実をもっと中学生の保護者の皆さんに理解して欲しいと強く思っています。
 そして、私は機会ある毎に、私立の教員としてではなく一人の子の親として、この現状をお話しさせて頂いていますが、やはり、目の前のこと、今直面している問題への直接的な対応策としか思えてなりません。都立高校に入学し、塾や予備校に毎月5万円払うのなら、私立への授業料は毎月必ず払えるのではないでしょうか。
 このような状況下で、次年度より高校実質無償化が実現されます。当然、高等専修学校も私立高校同様に月1万円の年12万円(※年収500万円以下の場合は年24万円)の教育支援を国から保護者の方が受けるようになります。と言うことは、高等専修学校の授業料が月1万円ないし2万円が減額されることになります。これで公立と私立の授業料格差がすべて解決したわけではありませんが、公私の差は確実に縮まりました。
 これによって、経済的なものが優先された学校選びから、個々の生徒に合った教育、学校選びへと確実に変わることを願っています。

校長  情報ID 33288 番  掲載日時 10/17/2009 Sat, 11:13