校長の独り言【292】 



 「都市部では実施困難な継続的な農業従事体験を、高齢化と後継者不足で悩む山梨県の古くからの果樹園産地において、農繁期を中心に、農業従事体験を重ねることにより、本校卒業後の農業分野での就労の可能性を追求する」を目的とし、昨年度より開始した「障害のある生徒の農業従事研修」の今年度最後のグループである2年C組の研修が昨日より始まっています。
 今回は残念ながら、会議等の関係で私は同行することが出来ず非常に残念な思いをしておりますが、生徒のみんなはまた多くの収穫をもって帰ってくると確信しています。
 今年度は、やはり2年目ということで受け入れ先である現地のNPOの皆さんの本校生徒への正しい理解が一段と増したことを随所で感じることが出来ました。ですから、毎回初日には、生徒達の研修を待ち望んでいてくれた様子を垣間見ることがありました。また、生徒に関しては、日頃の学校生活では発見できなかった生徒の新たな一面、具体的には様々な農作業を通して、作業と生徒の良い意味での予想外のマッチングにより、その能力と持続力の高さを新発見できた生徒が多くいたことが今年度の一番の収穫であったと思っています。
 いずれにしても、最終的な目標である、4~5名の農業を中心としたグループホームの設立、更にはその近隣に、障害のある卒業生の保護者の老後の住み処の実現と、創立者である北原キヨ先生の夢の実現にまた一歩確実に近づけたような気がしています。

校長  情報ID 39366 番  掲載日時 10/20/2010 Wed, 10:02