校長の独り言【341】 



 秋の足音と同時に、卒業生の訪問が多くなってきました。近況報告、部活への参加等は勿論ですが、中には仕事絡みでの訪問もあります。嬉しいことに、ある卒業生は会社の採用担当者として後輩の採用の為に、ある卒業生は営業として、そして、過去にも書きましたが、障害のある卒業生の火曜日の男と水曜日の男は決して曜日が変わることなく定期に訪問してきます。このように多くの卒業生の来校は、教師を続けていて一番幸せを感じる瞬間でもあります。
 そんな時に、ある自動車評論家のコメントを読みました。
『これまでの国産車市場は、トヨタの「安くていいクルマ」が主流となり、日産は「少し高価でもより良い機能」で対抗し、ホンダも「技術力で夢を追いかける」姿勢が評価を受けてきた。
 トヨタは今後も“王道”をいくだろう。日産は一時大いに迷走したけど、ゴーン体制になって変わった。トヨタの焼き直しを止め、再びアイデンティティを取り戻してきた。日産の復活と台頭が、日本車をもっと面白くしてくれるはずだよ。
 しかし、ホンダにはどうも感心できない。彼らの体たらくを見ていると、僕は本当に情けないし、残念でならないんだ。かつてのF1参戦やCVCCエンジン開発で見せたチャレンジ精神を忘れてほしくない。シビック、シティ、ビート、アコードなんかは実に愉しく、夢と技術力のあわさったクルマだったのに。
 ホンダは、創業者で技術の神様だった本田宗一郎さんの理念を見失ってしまった。若さのかけらもない、中年だらけのメーカーだよ。国際的ビジネスという怪物に呑みこまれてしまい、株価ばかりが気になって極端から極端へと方針が激しく動く。しかも、それが思いつきで行なわれるんだから、開いた口がふさがらない。』
 この記事を読んで、決して自動車業界だけの話ではなく、私立学校にも言える話であると思い、創立者の精神と理念、チャレンジ精神を持って等、今まで以上に、在校生、卒業生の為に頑張らねばと思った次第です。

校長  情報ID 44395 番  掲載日時 10/04/2011 Tue, 15:13