校長の独り言【352】 



 平成23年も間もなく終わろうとしています。そして、本校も本日の校長講話をもって冬休みに入ります。
 平成23年は、すべての日本人にとって忘れてはならない年となりました。3月11日の「東日本大震災」。地震と巨大津波、更に津波による原子力発電所の事故と、この大震災は日本がこれまで経験したことがない未曾有の被害を広範囲にもたらしました。
 4月の始業式、入学式では、「東北の被災地の方々が、今も不自由な生活環境の中で懸命に頑張っておられる中、私たちは、このように始業式、入学式を予定通りに迎えられること、毎日、温かい食事を頂けて、お風呂に入ることが出来て、布団で寝ることが出来ること、そして、何よりも生きていることを、本当に幸せなことだと理解出来たと思います。今も不自由な生活環境の中で、懸命に頑張っておられる被災地のみなさんのことを決して忘れずに、自分に何が出来るかを常に考え、出来ることを徐々にでも実行に移して欲しいと願います。」と話をして新年度をスタートしました。
 私も、震災、津波、原発、風評被害に苦しむ、福島県いわき市に行ってきました。瓦礫の山、津波で骨組みだけの市場、簡易線量計の売っているスーパー、朝早く土台だけとなった我が家をじっと見つめるお爺さん、目に入るものすべてが、今まで見ていたものと違い、自然の猛威に何も出来ない人間の弱さを目の当たりにしました。
 そして、この震災の影響は、食べ物や電気だけではなく、高校生の就職問題に大きな変化が見られ、東北3県の高校生が東京に就職先を求めて来たことにより、東京の高卒採用が厳しいものとなりました。幸い、本校の3年生は、1年生からのキャリア教育、職業教育の積み重ねにより、ほぼ現時点で進路を決定することができています。東北3県の高校生に大変申し訳ありませんが、本校の進路活動に関しては、校長として本当に安堵の気持ちでいっぱいです。
 明日からの冬休み、寒かったら1枚余計に着て、各家庭で節電に協力をしましょう。
 そして、みんなで、笑顔で、新しい年、平成24年、2012年を迎えましょう。

校長  情報ID 45812 番  掲載日時 12/22/2011 Thu, 12:38