認められない、という格差 



先日、天候にも恵まれ無事に終えることができた学園祭の報告会が、後援会会長をはじめ後援会の役員の方々にお集まりいただき、小学校の体育館で開かれました。計画から準備、当日の運営と、こどもたちに楽しい一日を堪能してほしいという思いで、苦労を顧みず汗水流してご尽力いただいた保護者の方々には感謝の気持ちで一杯です。

先日、「認められない、という格差」についての記事を目にしました。現代の若者の特徴的な行動として、「脅迫観念にとらわれたかのようにメールの返信を急ぐ」「所得を減らしてでも自分らしい職場を探す」などと考えている人が少なからずおり、経済的不安よりも「認められない」という不安の方が大きいのだそうです。

スマートフォンのアプリケーションの一つである「ライン」を介して、16歳の少女の殺人・死体遺棄事件がありました。これは仲間内のライン上での口論が発展し、殺人事件に至ったとも報道されています。そこには、仲間内のルールが社会規範よりも優先されるという現状が垣間見えます。

また、ラインでのやり取りで「既読スルー」という、相手のメッセージを読んでいるのに返事をしないことが若者の間で社会現象になっています。送信者側には、既読なのになぜ返事をしてくれないのかという気持ちが起こり、無視されているのではないかという孤立感に陥ってしまうことがあります。受信者側は、わざと「既読スルー」を続けることで、いじめの手段として用いることもあるようです。

大人は、孤立や不安を感じるならばソーシャルメディアを見なければ良いと思うのでしょうが、未成年者は、時間に余裕があったり自我が不安定なこともあったりして、それを埋めるための承認合戦になってしまうわけです。

子どもたちは、このような世の中を生きていくためにも、豊富すぎる情報の中から、その時々に本当に必要だと思う情報を見つけ出したり、自分の存在意義を見出したりしていく力が必要となってきます。

先ずはご家庭での躾の中から、子どもに善悪の分別を育てていくことと、家族には欠かせない一員であるという意識を心の中に植えつけてほしいと思います。また、絶対に忘れてはいけないのは、便利なものの陰には危険な一面が潜んでいるということです。

木村 修二  情報ID 56849 番  掲載日時 11/21/2013 Thu, 17:38