朝食を食べましょう 



 「朝ごはんしっかり食べて元気な子」という横断幕を目にしました。文部科学省が後押ししている食育のキャンペーンです。いくつかの研究の結果、朝食をとる学生の方がとらない学生よりも、学業成績が良いということが判明したそうです。

 就職面接でも、「朝ごはんを食べましたか」という、一風変わった質問をする企業があるそうです。企業の人事担当者はリラックスした雰囲気を醸し出しながら、実は応募者の生活習慣、健康管理、自己管理の能力をそれとなく見ているということです。

 朝食を食べる習慣が身についている社員の方が、業績が良いということを知っているからなのです。たかが朝食ですが、一日のスタートを切るためのエネルギーをきちんととっているかどうかで、その後の仕事に大きな影響を与えるそうです。

 食事をとると体が温まります。とった栄養素が代謝されるのに熱を発生するからです。体温の上昇とともに脳の温度もわずかに上昇し、脳のウォームアップができるのです。脳を活性化し、「やる気」を起こさせてくれます。脳を活発に働かせるために朝食は欠かせないのです。

 反対に朝食の欠食により、子どもたちが訴える症状には、いらいらする、体がだるい、集中力がない、飽きっぽい、じっと座っていられない、生あくびが出るなどがあります。

 さらにはっきりした疾患がないのに、ただ漠然と気分が悪いという訴え、いわゆる不定愁訴が見られることがあります。これは動悸、息切れ、発汗、めまい、頭痛などを伴うそうです。不定愁訴は今や年齢には関係なく子どもたちにまで現れ、これらが「キレる」子どもの原因の一部にもなっているのではないかとも言われます。

 このように朝食の欠食が続くと、将来健康にも影響を及ぼすことは明らかです。そのようにならないためにも、小さい時から朝食をしっかりと食べて元気な顔で登校し、友だちと楽しく遊び、全力で学校生活を送っていける健康的な生活習慣を身に付けましょう。

木村 修二  情報ID 62299 番  掲載日時 11/22/2014 Sat, 09:58