校長の独り言【500】 



 校長の独り言【500】を祝して、高等専修学校の行う職業教育が、今や、どれくらい必要なのか、その証をお話します。

 平成26年4月に、専修学校の中に先導的試行として「職業実践専門課程」が創設されました。そして、平成26年9月30日には、「実践的な職業教育を行う新たな高等教育機関の制度化に関する有識者会議」が、生涯学習政策局と高等教育局とで合同で設置され、18人の有識者の先生方で、新学校種の議論が急ピッチで展開されています。

 今や、高等教育機関において、大学を中心とした普通教育一辺倒ではなく、専門学校の行う職業教育の重要性が見直されているところであり、これは決して、後期中等教育機関に関係のない話ではないはずです。

 現状の若年層の離職率、フリーター、ニート等の社会状況を鑑みた時に、後期中等教育機関においても、現状の高等学校の普通教育一辺倒の認識を打破しない限り、この問題の解決はできないと思っています。

 2020年度に導入される高等学校の学習指導要領には、職業教育の充実が入ってきます。
 東京都教育委員会は、来年度から全ての都立高校で、キャリア教育などを取り入れた新教科「人間と社会(仮称)」を試行すると発表しました。若者の早期離職やニートなどの社会問題に歯止めをかけるのが狙いで、平成28年度の本格実施を目指しているようです。

 都によると、新教科は単位制で「地域社会を築く」「人間関係を築く」「働くことの意義」など8テーマで構成され、授業時間は1テーマ4時間程度で、グループに分かれて議論をしたり、職場実習を行ったりするもののようです。

 正に、職業教育がいかに重要であるかの証であると思います。職業教育の重要性が実証されつつある今、高等専修学校の存在感を示す時であると思っています。

校長  情報ID 63555 番  掲載日時 02/20/2015 Fri, 10:11