校長の独り言【514】 



 最近のニュースのお二人。
 一人は、女子フィギュアスケートの浅田真央さん。
 「自然と試合が恋しくなり、演技ができたときの達成感を感じたいと思い始めた」と、現役続行を決めました。

 もう一人は、大阪維新の会代表の橋下徹大阪市長。
 住民投票の結果を受け、記者団に「こういう結論になったが、政治家冥利に尽きる活動をやらせてもらい、本当にありがとうと市民に言いたい」。「政治家は僕の人生からは終了」と述べ、「自分なりにやれるところはやってきたつもり」と話し、「今はもう必要ではないということだ」と自分の役割が終わったとの認識を示しました。

 対象的なお二人であると思います。
 フィギュアスケート、政治にそれぞれ自分の人生を懸けてこられたお二人が、休養を経ての再出発宣言と、住民投票の結果を受けての政界引退と、続ける、辞めると真逆の判断をしました。

 このお二人の生き方、私なりに理解できるような気がしてなりません。
 もし、私が1年休養したなら、おそらく学校に行きたいと強く感じると思います。なぜならば、教員という仕事しかしたことがなく、教員の仕事を通して、辛く、苦しかったこともありましたが、やはり、それ以上に楽しかったこと、嬉しかったことが多かったので、きっと浅田真央さんと同じ気持ちになるような気がします。
 
 もし、仕事上で自分の願いと違う結論が出たら、自分なりにこれまでベストを尽くしてきたと思えば、橋下徹大阪市長と同じように、ひょっとしたらその期に一線を引くかも知れません。また、逆に長年の悲願が達成された時にも、同じように思うかも知れません。

 人の生き方、改めて本当に難しいです。
 なぜならば、人は一人で生きているのではないからです。

校長  情報ID 64947 番  掲載日時 05/22/2015 Fri, 09:43