校長の独り言【587】 



 どうして、イキドオリなのかは、次を読んでいただければ分かって頂けると思います。

 私の拙著「ダメ人間はいない 学校で生徒はかわる」(2002年9月発行)の中にこのような文章が残っています。

 清水さんの本なら どなたも今すぐに
                        学校法人武蔵野東学園 学園長 野田 彰

 学園にとっては「清水校長」「清水先生」だが、あえてここでは人間隣人として「清水さん」と呼び、学園長の立場を離れ、作法を無視した形で書かせてもらうことにした。その方を、清水さんも望まれると思うからだ。
「清水さんの本なら どなたも今すぐに」が推薦のキーワードだが、「どうして?なぜ?」とたずねられるとどうも説明がしづらい。回りくどい説明を縮めて一言で言うと、清水さんはほかの誰よりも行動的で、正義感が強く納得できないと怒るがその九十九%は正しいからだ。熱っぽく叱ることはあっても決して生徒の心を傷つけることはない。そして、見事に教育を救い出しているからだ。こんな清水さんの本だから、とにかく読んでもらいたいの一言に尽きる。
 清水さんが、これはおかしい、違っているとイキドオリ、これはけしからんと感じて、何に鉾先を向けているかはこの本を見ればわかる。困った状態をどんなやり方できり崩していったかはこの本を読めばわかる。どうか清水さんの感覚や情熱を読みとっていただきたいのである。
 怒る教員が少なくなった。もっと腹を立てる教員にならねばと私は思う。怒りっぱなしではなく、怒りのエネルギーを行動に転じて教育を正し、そして生徒を救い出していく。
「教育が浄化されれば学校で生徒は変わる」とも「ダメ人間はいない」とも清水さんはいう。この本には、清水さんの信念が目に見える形にして提示されている。どのような思いがどのようにして成果に結びついたかを、じっくりと読みとってもらいたい。
 この本の目次を見ると、章を追うにつれて自分の学校、職場、生徒と教育、そして日本の教育から高等専修学校の焦点が絞られている。この本を読むと、あちこちで武蔵野東学園のスピリットが述べられ、創立者の理念や混合教育や生活療法などが語られている。それらを考えたとき、この本は清水さんが織り上げた学園のキルトのようなもので、学園の立場から(清水さんではなく)清水校長に今回の労作の御礼を申し添えておかなければならない。また、読者の方々には清水さんのイキドオリを正しく掴むとともに、武蔵野東学園への理解も併せてお願い申し上げる次第である。

校長  情報ID 73584 番  掲載日時 02/07/2017 Tue, 08:19