武蔵野東学園広報 第11号 【オンライン版】    平成14年(2002年)12月18日発行

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中 学 校

  やわらかな知性、
    温かい感性を育てる

  『生命科』の授業

 中学校では平成13年度から『総合学習 生命科』という他の学校にはない特徴ある授業を行っています。「友愛・地球環境・生命・将来観・福祉・家族・国際理解・平和・死生観」の項目を、三年間にわたって学習します。この授業は先生が「教える」のではなく、生徒自身が学びたいことを決めたり発表や意見交換をしながら「立ち止まって考える、考えを深める」時間にすることを何よりも大切にしており、教材も様々なものから選択、前年度より更に良いものを発掘したり、内容を常に進化させていくことを心がけて進めています。週1時間のこの時間は、決まった解答の用意されていない問題について生徒と教師が共に考える、有意義な「学び」の時間となっています。
 先日は「心の東京革命」を提唱する東京都による『いっぽ!』という番組のスタッフが取材に訪れ、テレビ放映されました。取材対象となったのは3年生の「死生観」の授業。「死生観」は大人であっても重いテーマです。3年生は、この項目で死に臨んだ人々の生き方やホスピスについて学び、取材の日には自分に残された日々が限られていると仮定して「残される人への手紙」を書きそれを発表するという授業でした。自分が生きてきた意味、自分の家族や回りの人々への感謝を15歳なりに言葉にし、涙まじりに発表する生徒もありました。
 忙しい毎日の生活、その場限りの楽しさに流されがちになる現代ですが、このように真剣に考える時間を持って、より良い生き方を学ぶ。思春期のやわらかい心に将来に実る種子が蒔かれ育まれることを願い、これからも生きた授業を行っていきます。


「生命科」 取材の様子

 学園祭 裏方の生徒たち

 晴天に恵まれた今年の学園祭、楽しい一日を縁の下で盛り立てた生徒たちを紹介します。
 まずは学園祭執行部。クラス模擬店をはじめとした全体を見渡して、進行の細部を1学期の部会から企画してきました。当日は挨拶や放送による進行を始めとして、腕章をつけ友愛会役員会と共に来校者への対応を行っていました。学校生活部はトイレの清掃、ボランティア推進部は赤い羽根募金の呼びかけ、環境推進部は運動場のゴミ箱の前で分別の声かけ。また毎年恒例のCDE組の劇は学校中の楽しみですが、裏方やナレーションはAB組有志です。全校で見学したリハーサルの後にはAB組の生徒がCDE組(自閉児クラス)に行って、「あそこはこうしたらいいよ」など個人的にアドバイスする場面もありました。学園祭とは直接関係ありませんが、トイレ個室のペーパーホルダーやレバーのカバーを作ろうと発案し、製作をしたのも学校生活部の生徒です。
 このように学園祭は、自分達の学校であり自分達の行事という気持ちがひとつになった、うれしい一日でもありました。


来校した小学生と

 4年連続で入賞! 『優秀賞』

毎日カップ「体力つくりコンテスト」
 (主催: 毎日新聞社・毎日中学生新聞)

 本校は上記のコンテストにおいて、このたび全国3418校中9位にあたる『優秀賞』を受賞、表彰式ではカップと賞状が授与されました。エントリーを始めた平成11年から2年連続で『特別賞』を受賞し、昨年度は『日本中学校体育連盟賞』を受賞(全国3310校中6位)、そして今年度と、4年連続で上位入賞という例は全国でもきわめて稀なことであり、審査員の注目を集めたということです。(入賞は東京都においては、この10年間本校1校のみ)
 コンテストの審査では、毎年春の体力測定の結果がよいことは必須の条件ですが、特に本校は1年次から3年次にかけての記録の伸びが著しく、その体力の向上が高く評価されたということも新聞社の方からは伺っています。12月8日付けの毎日新聞には、授賞式に臨んだ3年の柴田あかりさんの「体力つくりは楽しく、時間を忘れて取り組んでいました」というコメントが載っていました。

 


ハンドボール投げでも全国上位の記録