武蔵野東学園広報 第34号    平成22年(2010年)7月15日発行

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高等専修学校

  高等学校等就学支援金スタート

 平成22年4月より、家庭の状況にかかわらず、全ての意志ある高校生等が安心して勉学に打ち込める社会をつくるため、国の費用により、国立・私立高校等の授業料に充てる高等学校等就学支援金を創設し、家庭の教育費負担が軽減されることになりました。高等学校等就学支援金の支給額は、月額9,900円(年額118,800円)で、保護者の所得によって、さらに加算される場合があり、最大で月額19,800円(年額237,600円)となります。今回、高等専修学校もその対象となり、私立高等学校と同等の扱いになりましたが、ここまで来るのに長い道のりがありました。
 昭和60年、高等専修学校に「大学入学資格付与指定校」が認められ、昭和62年、国家公務員採用試験受験資格が認められました。また、平成5年、高等学校体育連盟主催大会への参加が認められ、平成6年、JR通学定期券割引が3年制の大学入学資格付与指定校に限り高等学校と同等になったのです。その後、平成16年、公共職業安定所の職業紹介業務の取扱が高等学校と同等になりました。
 高等専修学校はわかりにくい学種故に「麻しんの予防接種」「耐震対応」「アスベスト対応」「AED導入対応」など生徒の命に関わる重要なことまでが忘れられていた事実もあり、また、「地上デジタル化対応」については最近になってやっと認められました。
 今回、「高等学校等就学支援金」は高等学校と同等に扱って頂けましたが、「スポーツ振興センターへの加入格差」「経常費助成の格差」「高等学校野球連盟への加入格差」「都道府県の公私連絡協議会への参加格差」「公共施設利用料・入場料の格差」「社会福祉士介護福祉士学校指定格差」「衛生管理者認定格差」「激甚法格差」など依然としてその格差は存在し、1条校でないが故に、また、新たな格差が生まれているのです。国民に分かりやすい学校制度の確立と、この日本で学ぶ子ども達の将来を考えた高等専修学校の振興を願ってやみません。

 ラグビー部 創部10年

 今年、ラグビー部は創部10年目を迎えました。創部当初はわずか4人。その後、部員数も少しずつ増えて、また、指導陣の充実や園庭の人工芝化、体育科の設立、地域協会との連携によるグランド使用、合宿の長期化と、環境整備が進み、それに比例して、合同チーム、10人制、15人制とレベルを上げ、2008年にはブロックでベスト8に入るまでになりました。卒業後もラグビーを続ける部員が増え、ラグビー推薦で大学に進学するOBも少なくありません。現在、部員数は70名となり、部員数は全国でもトップクラスとなりました。
 さて、去る6月27日、創部10年を記念したイベントが行われました。横河グランドをお借りして増保氏他元日本代表が加わったドリームチームとの記念試合。その後、本校の講堂にて記念祝賀会が行われました。OBや保護者も数多く参加され、創部10年目にふさわしい会となりました。今後20年30年と年を重ね他校には決してない混合教育の中での素晴らしい伝統を築いて行くことでしょう。 
(画像:激しくぶつかり合う選手たち)

 ボストン東JAZZバンド来日

 去る5月27日、ボストン東スクールジャズバンドの交流演奏会が行われました。午前中は中学校で午後は高等専修学校で、迫力のある素晴らしい演奏を聴かせてくれました。演奏のお礼にと3年生がアンジェラアキの「手紙」を合唱し、短い時間でしたが、有意義な交流演奏会となりました。今回のジャズバンドの来日目的は5月29日に行われた北海道・マサチューセッツ姉妹州提携20周年記念事業の一環として行われた「第15回ジャズマンス・イン・旭川」での演奏でしたが、今回は、ボストン東スクールとの市民交流事業として清水校長の講演会も併せて行われました。
 旭川市は札幌市に次ぐ人口を数えながら発達障害の子どもたちの高等養護学校がなく、旭川市長を会長に高等養護学校の設置の気運が高まっており今回の記念講演となりました。
 「障害児・者に開かれた未来」をテーマに生活療法や混合教育、卒業後の進路状況など学園の取り組みについて話をしましたが、これを機に高等養護学校の設置と卒業後の職場の確保、そして、親亡き後の地域で生きていける仕組みづくりを目指して欲しいと思います。

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