武蔵野東学園広報 第38号    平成23年(2011年)12月19日発行

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教育センター

  スクールプログラムにおける療育活動

 教育センターで実施しているスクールプログラムでは、学習(認知)、体育、音楽、図工(製作)、SST(ソーシャルスキルトレーニング)などの活動を行っています。少人数の集団のメリットを生かして、社会性やコミュニケーション能力を伸長させながら、学校や幼稚園等での生活に役立つように、保護者や関係機関の意見も取り入れて療育内容や支援方法などを進化・発展させています。また、器具を使って身体各部位の機能性を高める体育教室や歌や楽器の活動によりリズム感や感性を養うための音楽教室、他者との機能的なコミュニケーションを育てるSST教室など、7種類ある各種教室での活動内容も取り入れてより専門性の高い療育活動を行い、総合的な成長発達を促進しています。

小5スクール「国語」 音楽「リズムにあわせて」 体育「マット運動 前転」 図工「クリスマスカード」
 季節特別プログラム(サマー)

 8月に101名の子どもたちを迎えサマープログラムを実施しました。今年から中学生のグループもでき、年中児から中学生までの子どもたちが、アカデミックスキルやソーシャルスキルなど様々な学習活動を行いました。小学生の学習のテーマである「手紙」の活動では、小学生だけでなく、幼児も毎日ポストを確認し、手紙が届くことを楽しみにしていました。中学生も活動の合間に保護者や先生、友だちに手紙を書くなど、年齢に応じた取り組みができました。また、保護者の方々には、講習や子どもたちの活動の見学を通して、家庭での生活に役立つ多くのアイデアを持ち帰っていただくことができました。 (画像:手紙を投函) 

 IMFAR・国際自閉症研究大会

 自閉症に関する最新の研究発表や情報交換を行うIMFAR・国際自閉症研究大会 (約2千名参加)が米国のサンディエゴで5月に開催され、教育センターから2名の所員が参加しました。今回の目的は、オーティズム・スピークス財団からの招聘を受けて「自閉症に関する研究と教育の連携を考える会議」に出席することでした。これは、研究者と教育者が連携し「根拠に基づいた教育実践」を促進させ、子どもたちの学校での支援をより合理的で効果のあるものにしていこうという会合です。今回の会議の参加は、学園の教育への取り組みと考えを発表するとともに、他国の専門家と交流をもつことができた貴重な機会となりました。(画像:ポスターセッション) 

 保護者支援活動・支援者養成活動

  9月9日の第2回支援者のためのセミナーは、かわばた眼科視覚支援センターの簗田明教先生による「学習における視覚認知の問題とその支援~教室や家庭で取り組むビジョンセラピー~」についての講演でした。「視覚認知」や「ビジョンセラピー」という言葉をはじめて聞いたという方も多数おられましたが、支援の必要性を見るためのチェックシートや練習の方法など、家庭や学校でも簡単に取り組める支援の紹介が好評でした。9月29日の今年度3回目となる保護者勉強会は「教育センターの学習支援」「より自立した生活に向けて」でした。当センターにおける学習支援の目的や使用教材の紹介、家庭での教材の活用方法、将来に向けて家庭・学校生活で今できることなどについて話しました。保護者の方々からは「目的を持って学習することの大切さを再確認した。」「手伝い後の報告を心がけたい。」などの感想をいただきました。また、11月19日の教員見学説明会の折には、ある幼稚園の先生より「集団生活の場面での子どもの様子を見てアドバイスをしてほしい」との要望があるなど、連携が着実に広がってきていることを実感することができました。

  (画像:教育センターの説明をする長内所長)

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