武蔵野東学園広報 第48号
平成28年(2016年)9月30日発行

180-0012 東京都武蔵野市緑町 2-1-10
Tel. 0422-52-2211戟@Fax. 0422-53-1090
http://www.musashino-higashi.org

 学園ホームページへ

  オリンピック

中学校校長 石橋 恵二

目  次

 P.2 幼稚園
 P.3 小学校
 P.4  中学校
 P.5  高等専修学校
 P.6  教育センター
 P.7 学園総合
 P.8 お知らせ

    『東だより』 バックナンバー

 リオデジャネイロで開催されたオリンピック・パラリンピックは日本中を熱くし、私たちにいくつもの感動をくれました。世界にようやく追いついたと思われる競技や復活を遂げた競技がありましたが、そこには選手たちの我々の想像を超える努力と練習だけでなく、各競技を科学的に研究・検証して戦術を考え直したり、使用するシューズやウェアなどの開発をしたりした裏方としてのチーム日本の苦労があったのだと思います。とりわけ今回の五輪は、体操競技で武蔵野東中学校としては初のオリンピアンになった村上茉愛さんが出場したことで、応援の力の入れ方も変わりました。中学校時代と同様に彼女の明るさと周囲に気遣いながら皆をまとめる姿があの舞台でも垣間見え、女子団体4位に大きく貢献してくれたことはとてもうれしく思いました。
 オリンピックの開会式を見て、誰もが4年後の東京オリンピックの開会式ではどのような演出をして日本をアピールするのかを考えたに違いありません。「復興」や「平和」を示す演出のほかに、日本各地の祭り、勇壮な和太鼓や厳かな琴の響き、先進的な科学技術の紹介、世界に知られた日本のアニメなど、何をチョイスしてくるのかが楽しみです。ただ、私が願う本当にアピールしてほしいことは、こうした日本伝統の美しさや文化の華やかさではなく、もっと言えば開会式だけに集約させたものではありません。「共に生きる」というメッセージをオリンピックの場で強く世界に発信することです。宗教という壁、文化や人種の壁、そして障害の壁を越えて、世界が共生社会を真剣に考えるきっかけとなる大会にできないものかと思うのです。スポーツはこういったさまざまな壁を取り払い、世界をひとつにできる強い力をもっています。そして、選手同士の友愛精神、多様な障害への理解、また東京の街中における数々のおもてなしや助け合いが世界の人々を結びつけていくはずです。
 平成26年度の本学園50周年記念事業で連合後援会による「講演会」が開催されました。そのとき全国特別支援教育推進連盟理事長である大南英明先生が、「どうしてオリンピックとパラリンピックは一緒にやらないのでしょう。」と発言しました。その言葉に共鳴した保護者の方もおられたと思いますが、共生を目指す社会ならば、これはあたりまえの方向性であり、実現に向けた努力をしなければならないのだと考えます。障害をもった選手へのサポートや大会運営上の課題は多く存在するのだと思います。それでも最初はパラリンピック種目の全部ではないにしても、ある一部の競技で実施することはできないでしょうか。花形とされる陸上や競泳で健常者、障害者交互に決勝レースをすれば、人々の理解は大きく進展するはずです。日本のお家芸とされる柔道だけで試行してみるのもよいかもしれません。あと4年あれば波は起き、準備はできるのではないかと思いますし、もし私に発言の機会があればこうしたことを提案していきたいと考えています。そして「日本がオリンピックのあり方に新しい風穴をあけた」と言われるように、大会関係の方たちには検討を始めてほしいと願っています。
 それから日本の多くの人たちが4年後は何らかの役割をもってオリンピックに携わりたいと言っていますが、特に武蔵野東学園の卒業生や保護者は具体的にパラリンピックのサポーターやボランティアとして活躍することもあるでしょう。ボランティアとしてではなく、商品開発、販売、放送、医療などあらゆる業種で卒業生が関わっている姿も想像できます。女子サッカーの岩渕さん、今回出場した体操の村上さんに続く競技者として選ばれるのは、本学園初のパラリンピアンという可能性もあります。もしかするとオリンピックやパラリンピックの開会式で東学園の子どもたちにマスゲームを演じてほしいと依頼があるかもしれません。いずれにしても次の五輪がひとつのきっかけ、ひとつの思い出に残るものになることを期待しつつ、混合教育を社会で具現化させた混合社会をめざしてがんばります。 

   次のページへ(幼稚園)