国語は検定教科書を用いての一般的なカリキュラムが組まれていますが、一部の教材で「教科書本文とノートを一体化」させた「冊子学習」を行います。自分自身が気づいたことや友だちの考えなどを即座に記入できることで、より主体的・対話的で深い学びを目指します。
〈音読〉の機会を数多く設けるようにし、授業中だけでなく文学作品等の音読を毎日の家庭課題としています。日本語が持つ響きの美しさや日本語の大切さを知ることで感性が磨かれます。語彙力の向上も図られ、〈日記〉指導と合わせて学年相応の論理的な文章が書けるようになっていきます。
〈伝え合う力〉を高めるために、毎年全校での「スピーチコンテスト」を開催し、4年生では「ディベート」の授業を行います。それらにより、友だち関係の構築に必要なコミュニケーション能力が養われていきます。
〈漢字指導〉にも力を入れ、1年生から「日本漢字能力検定」に取り組み、卒業までに5級合格(小学校修了程度)を目指します。
「美しい文字は一生の財産である」という理念に基づいて、本校では〈書写〉を「美しい文字」と称しています。「硬筆」は学園祭時に学園歌の歌詞の書写を個人作品として展示します。「毛筆」は1・2年生で水書を行い、3年生から6年生までの本格的な毛筆指導を通して運筆能力の向上につなげていきます。毎年1月には「書き初め大会」が開催されます。
算数では「基礎基本に根付いた確かな学力」と「算数的な思考力」の育成および「ICT機器の活用」を軸として、教科横断型の授業にも取り組んでいます。オリジナルテキストを用いた1・2年生の「そろばん指導」や各学年で行っている「計算コンテスト」、「Qubena(キュビナ、 iPadアプリ)」を用いて個々に合わせた豊富な練習問題に取り組む3・4年生の学習は、基礎学力育成の一例です。また5・6年生は教科担任制で、より深い学習ができるような環境が整えられています。オリジナルの計算トレーニングブックを使用したりiPadを用いたプログラミングやプレゼンテーションを取り入れたり、さらに社会や理科など他教科とのコラボレーションによる、SDGsを念頭に置いたテーマのもとに教科横断型授業を展開しています。
生活科は子どもたちの「生の体験」を重視した教科です。子どもたちが、自分の手や足・体を動かして、知りたい、確かめたい、作ってみたい、調べてみたいなどの様々な「思い」を自分なりの力で実現できるように働きかけています。
1年生は、春の学校探検から始まり、それぞれの季節の楽しみ方を体験します。また、家庭科専科による「食育」、理科専科による「音の伝わり方」の授業など、専門的分野の指導から、子どもたちの興味・関心の幅を広げる機会を設けています。
2年生は、季節の移り変わりを感じたり、楽しみ方を考えたりしています。また、郵便局見学を通して働くことについて考え、その仕事を自分たちでも体験するために、全校児童に協力してもらい、郵便ごっこの活動にも取り組んでいます。
本校の理科教育では実験や観察などの体験学習を重視し、興味や関心を高めて探求心や学習理解力を育てます。また、結果や考察の記入の仕方にも力を入れて指導し、レポート作成力の向上を目指します。
自ら問題を解決していく力や科学的思考力を養うために「自作実験」にも取り組んでいます。自作実験とは、与えられた課題から実験テーマを自由に決め、検証するための実験方法を考えるもので、これにより筋道をたてながら問題解決する楽しさを体験でき、より児童主体の学びを展開することができます。
調べ学習を通じて五感をフルに使い、身のまわりから都道府県、国、民族、世界へと視野を広げ、自分たちのおかれている環境や世の中の変化に対応できる力を育みます。3・4年生ではスーパーマーケット見学、消防やごみ、水に関する施設見学を通じて調べ学習の基礎を身につけ、多くの人々に支えられている事を学びます。学校の周り探検では武蔵野市内の空襲跡が残るお寺にも足を運び、6年生の平和学習にもつなげています。5・6年生では学校田における稲作体験の実施、収穫とお米の試食を通して持続可能な第一次産業について考えます。また国会議事堂見学では参議院特別プログラムで模擬法案決議にも参加しました。武蔵野市在住の戦争体験者から伝えられた話から戦争と平和について考え、沖縄宿泊学習でまとめをしています。鎌倉学習においては歴史に対する興味を深め、鶴岡八幡宮や鎌倉大仏にも足を運びました。
日本人教師と外国人講師によるティームティーチングを取り入れ、クラスを半分に分けた少人数グループできめ細かく指導しています。 1~6年生まで毎学期個別テストを行い、一人ひとりの力を伸ばします。
1・2年生歌やチャンツを使って英語を楽しく学びます。大文字・小文字やフォニックス、簡単な会話のやりとりを練習します。 2年生から英検Jr.にチャレンジしていきます。
3・4年生ノートを使って英語を書く練習、アメリカから輸入したリーディング教材を使って単語を読む練習を始めます。
5・6年生オリジナル単語検定や英検に挑戦し、読む力・書く力をつけていきます。
例年70%以上の子どもたちが英検5級以上を取得して卒業していきます。
アメリカから輸入したリーディング教材を使用。3文字の単語の発音から始まり物語の音読まで、個別に確認しています。子どもたちが自分のペースで個別に進めていきます。
英検Jr.や英検に向けたオンライン教材iPadで個別に進めるオンライン教材を2年生から使用しています。
週2時間の一般体育に加えて、剣道/ダンスの授業があります。また、校外での活動としてスケート教室、水泳など様々な運動に取り組んでいます。
一般体育では、運動への興味・関心・意欲を高め、楽しみながら基礎・基本を身につけ、かつ協調性も養います。指導内容は、集団行動、ボール運動、器械運動、手具運動、保健などです。
剣道/ダンスは週1時間の授業を設けています。開校以来、男子は剣道、女子はダンスとしてきましたが、男女の区別を減らす工夫として5・6年生は各自が選択できるようになっています。
校外でのスケート教室、水泳などは児童に幅広い運動経験を与えながら、バランスのいい身体づくりや趣味・特技の発見につながることを目指しています。
全学年を通して「楽しい音楽」、「楽しくなければ音楽ではない」をモットーに、音楽教育の基礎、基本である「生涯にわたって音楽を楽しみ、愛好するための資質や能力の育成」に重点を置いて、日々の授業を展開しています。
1・2・3学年は斉唱、4学年以上は2部合唱(3部合唱)に取り組みます。表現の技術だけにとらわれないように心がけ、自然で無理のない声づくりを目標としています。
実践を主体として取り組んでおり、その実践を通して表現力を養い、感性を磨いていく活動につなげています。教材として使用される楽器は、1学年はハーモニカ、2学年はソプラノリコーダー、3学年からはヴァイオリン(学校備品)となっています。 そして6学年では総まとめとしてオーケストラ(管・弦・打)を編成しています。
えがくたのしさ・つくるよろこび
自分の心の解放とともに、自由な感動を素直に表現できる活動を大切にします。学年の段階を考慮した題材や描画材を取り入れて制作活動を行います。
「ものをつくりたい」「かたちで表現したい」という気持ちを大切にします。感覚を総動員して自身との対話を繰り返しながら、世界で一つの作品をつくります。
「みる」ことは「つくる」ことと同じくらい大切なことであると考えます。自他の作品の見せ合いや、学校内外に掲示されている作品、美術作品などをみて、味わい、対話することにより自分の作品に再度思いを巡らすこと、そして自身の新たな制作意欲へとつなげます。
読書はすべての教科の基本です。多くの子が読書に関心を持ち、本に親しむことで豊かな情操を育み、読解力を増し、物事を深く考える力を身につけていってほしいと考えています。読書の授業は、週1回、1・2年生で行っており、東の広場と呼ばれる図書室で本を借りたり、本の読み聞かせをしたりしています。インプットするだけではなく、読書感想文を書いたり、アニマシオンやブックトークも行ったりと表現力が身に着く授業を心がけています。
各学年に50冊ずつ、おすすめの本を選定しています。好きな本だけを読むのではなく、いろいろなジャンルの本に親しんでもらうことを目指し、読み終わった児童には認定証を渡しています。
「教科の枠を超えた学び」を実現するために様々な場面でICT機器は活用されています。それらは鉛筆やマジック、絵の具と同じ、学習のための道具の一つです。基礎的なスキルを習得し、「自分の考えを絵や文字、映像で表現する」「気付いたこと、分かったことをまとめる」「相手に伝わるように発表する」それが教科の目標です。文書作成、CG描画、各種カード作り、新聞、ポスター、写真・動画の加工や編集、論理的な思考を育むためのプログラミング教育など、内容は多岐にわたっています。高度なデジタル社会で生きる子どもたちに、その一員として生きぬくための能力・権利・責任などを自覚し、身に着けていくことを目標としています。
5年生から始まる家庭科では、まず家庭生活に興味を持ち、「お手伝い」から考えていきます。
5年生は、玉止め、玉結びや基礎縫いの練習をしっかり行い、波縫いなどの基礎縫いを組み合わせて布巾を縫い上げます。
6年生は、ミシンを使いエプロンを製作します。
5年生は、社会科の「稲作」学習の中で、校庭のミニ水田でも代掻き、田植え、稲刈りを体験して、収穫した米を試食します。試食をした後の調理実習では、味噌汁を作り、「ごはんと味噌汁」の和食の基本を学びます。
6年生では、7月の沖縄学習の前に「ゴーヤチャンプルー」を作ったり、「一汁三菜」を基本とした朝食の献立作りを行い、「スクランブルエッグ」や「野菜スープ」の朝食も作ります。
小学校6年間で培った基礎・基本の学力、友だちを大切にする心、努力することの大切さをさらに発展させ、将来に向けて飛躍していく3年間、これが武蔵野東中学校です。いわば小中9年間の教育の集大成がそこにあります。
武蔵野東中学校で大きく育つ力は、心の教育を礎として自分の人生を切り開く力を身に付けることであり、リーダーシップを発揮し、自分の将来を正しく見つめ自己決定し、たゆまぬ努力を続けていくことにあります。武蔵野東中学校でも小学校と同じように、混合教育を通じて共に生き、心豊かに生きる素地を培っていくとともに、高校進学に向けて学習にも重点を置き、難関校にも多数合格しています。