2009年5月7日 日野原重明先生が姉妹校ボストン東スクールを訪問されました。
その印象をボストン東スクールの寄附金・対外活動担当ディレクター ゴードン美枝さんがお尋ねし、先生のご了解を得て日本でもご紹介できるようお送りくださいましたので掲載させていただきます。 ボストン東スクールを訪問して受けた印象は、創立者の北原キヨ博士が生み出した自閉症児のための“生活療法”を毎日の生活の中で実践し、ラーニング(学習)がいたるところで行われていることです。学びは教室の中だけで起きるわけではありません。あらゆる時間と空間の中で生徒たちが学んでいる姿を見ました。このような学びを可能にしているボストン東スクールは、生徒たちが良い生活習慣を身に付けられるような環境づくりをしています。それは、よい習慣づけを上手に毎日の繰り返しの中で、根気よく、言葉をほとんど持たない自閉症児たちにも根付かせているのです。集団生活のなかで体力づくり・心づくりに力を入れた教育方法は、学校全体に“ハーモニー”を作っています。
東スクールの生徒たちと対話をして特別に気づいたことが何点かあります。一つは、先生が自閉症児一人一人の能力を上手に引き出していること、そして、そのような環境を学校が作ってきたことです。また、子どもどうしが助け合ったり(134名が全員自閉症児にもかかわらず)、出来る子の行動を模倣することで力をを伸ばしている。そして、生徒たちは実に積極的に私の質問に手をあげ、大勢の人の前で恐れず答えてくれましたが、このような姿は、日本で健常児が通う学校でもなかなか見かける事ができない風景でした。大変印象深い見学でした。 なお、先生はボストン東スクールのご見学のことを、近日朝日新聞(Be)のコラムにお書きになるつもりとのお話もされていたそうです。
ご多忙な先生でいらっしゃいますが、ぜひ日本の武蔵野東学園にもお越しいただけるといいですね。
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武蔵野東学園 情報ID 30693 番 掲載日時 05/22/2009 Fri, 15:59 |