武蔵野東学園広報 第37号
平成23年(2011年) 7月19日発行

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  明日に向かって

武蔵野東学園 事務長 鈴木克己

目  次

 P.2 幼稚園
 P.3 小学校
 P.4  中学校
 P.5  高等専修学校
 P.6  教育センター
 P.7 学園総合
 P.8 お知らせ

    『東だより』 バックナンバー

 前号の東だよりが発行された直後の3月11日、東北地方太平洋沖地震が発生しました。以来4ヶ月が経過します。誰もがこの日を共有し、それぞれの置かれた立場で日々現実に向き合い、内面を見つめ、そして心をつないで過ごしてきました。この間、動きや変化もあれば、永遠に失われたもの、一方ではいつまでも消えないものが急増しました。
 地震、津波、原発事故と相次ぐ混沌とした状況下、多くの言葉が交わされた中で、教育者の発した言葉が心に響き力を与えるものとして大きく注目されました。我が学園の教職員はすべての卒業式と入学式を挙行して、園児・児童・生徒の大切な節目を力強い言葉で飾りました。
 先月末、寺田理事長と私は米国に出張しボストン東スクールを訪れました。毎年恒例の発表会に参加するほかに今回は特別の事情がありました。震災被災者救援と復興支援の募金活動が全世界で行われる中、ボストン東スクールも全校を挙げて3月30日に募金イベントを開催して16,000ドル(約133万円)もの義援金を集めアメリカ赤十字社を通じて日本に送金してくれたのです。
 滞在中、寺田理事長は機会あるごとに人々に感謝を述べられました。今年、米国は各地で記録的な竜巻被害に見舞われています。つい最近ではボストンから西へ車で数時間の同州内の歴史ある町も竜巻に襲われ死者がでました。テレビやYouTubeで見た遠く離れた日本の惨状が急に身近なものとなった今でも、ボストンの方々による日本への義援金は引き続きスクールに届けられ総額は17,000ドルを超えたそうです。
 発表会では、約1割の転入したての生徒を含む130名が工夫を凝らした舞台を繰り広げました。デビー・ドノバン校長は次のような言葉でこの日を締めくくりました。「創立以来、不可能はない(Nothing is impossible.)との確信の上に東は教育を展開しています。私は、impossibleは2語からなる言葉であると皆さんに申し上げたい。"I'm possible."(私はできる)であると。」 会場は賛同の拍手に満ち、それはいつまでも続きました。
 1987年9月に開校したボストン東スクールは、今年9月から1年をかけて様々な企画・事業を通して創立25周年を祝います。4半世紀の間にスクールは大きな成長を遂げて、学園との関係も当初の親子関係から、近年では公式に姉妹校関係を謳っています。相互支援、そして切磋琢磨する間柄であり、今後の学園の発展のために不可欠な存在です。私たちは様々な形でボストンに祝意を伝えていきます。
 さらにその2年後の2014年、日本では学園の創立50周年を迎えます。清水信一常務理事(平成22年5月就任、高等専修学校長)をプロジェクトリーダーとして記念事業を策定し、すでに昨年度より順次実行に移しています。その内容をお示しし資金面のご支援を広くお願いするための記念事業募金趣意書は、震災の影響を考え配布を延期してまいりました。今後あらためてご案内いたしますので、その節はご高配を賜わりますようよろしくお願い申し上げます。
 現状はすべての世代に影響を与えています。とりわけ学齢期にある若い世代のまなざしは、様々な事象を直視しています。次代を担う彼らを学園は力強く導いてまいります。

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