【幼稚園】
【小学校】
【中学校】
【高等専修学校】
【教育センター】
【創立40周年記念事業募金】
【学園】
資料室
寄贈者お名前
事務局からのお知らせ
『東だより』 バックナンバー
|
活気に満ちた創立40周年の学園祭が終わり、多くの皆様でにぎわった園庭の景色も晩秋から冬へと変化してきました。子どもと一緒に空を見上げると、鮮やかに紅葉した赤や黄色の葉が、高く青い空からひらひらと舞い落ちてきて、その色や動きの美しさにはっとさせられます。その落ち葉をつかって夢中になって遊ぶ子どもたちの姿から、普段何気なく見過ごしている生活の中に、新鮮な感動や発見がいっぱいあるのだと気づかされるのです。幼児期の子どもたちは、このように幼稚園や家庭での遊びや生活の体験を通して学んでいきます。そして五感を中心にした学びは小学校低学年までつながっていくといわれています。さらに高学年からは、より本格的に系統的、論理的、そして抽象的な学習ができるようになっていくのです。
11月下旬に全国幼稚園教育研究協議会の研究大会が開かれて、子どもの発達からみた幼小のつながりや、学校教育のスタートである幼稚園の意味を考えるために
「幼稚園と小学校の接続を考える」
というテーマでのシンポジウムが行われました。私もお招きをいただいて幼稚園として発表をしてきました。今回の発表では
「発達」
を視点にして、年長児たちが(学園祭での共同製作のように)ひとつのテーマを共有して、自分の意見を出したり、友だちの意見を受け止めたり、話し合ったりしながら学びあえるように成長していくことを取り上げました。この成長は小学校の学習の基盤となる
「クラスづくり」
につながります。一方で少子化や都市化などの影響で、多くの友だちと出会ったり、一緒に遊んだり、学んだりする機会が減少しているので、近年は、幼稚園が家庭とともに子どもを育てていく役割が重要になっていることなども話しました。シンポジウムで結論はでないのですが、次の2点の視点や課題がはっきりしてきました。①
幼稚園と小学校、小学校と中学校など、その時期を迎える子どもの発達によって
「接続」 の意味や捉え方は変化すること。②
特に幼から小への 「接続」
では、教科のつながりから考えるのではなく、幼稚園で育ててきた健康や人間関係、環境、言葉や表現など、いわば人間教育という視点から
「接続」 と捉えて検討すること。
学外の研究会に出ることは、本園の教育実践を振り返ってまとめる機会となるだけでなく、広く幼稚園や小学校の状況を知って、外から自分をみる機会となります。今回、コーディネーター役の著名な先生から
「武蔵野東学園」
について、自閉児の教育と混合教育のふたつの特色をあげて、「人間教育や人間形成という視点から教育をしている日本に唯一の学園です」
との紹介をいただきました。幼小だけでなく学園全体の連携と教育実践が評価されたことはたいへんに嬉しいことです。武蔵野東学園は
「混合教育」 と 「生活療法」
のふたつの大きな柱があることによって、この学園の子どもたち、保護者の皆様、そして教師がしっかりとつながっている学園なのだと実感するのです。後援会も学園全体でアットホームな雰囲気で連携があります。この縁の下の力は普段は見えにくいものですが、このお支えがあるからこそよい教育ができるのです。学校間のよい接続は、実は「発達のつながり」や「教育のつながり」を越えて、このような総合的な力があってのものだとつくづく思いました。
今回のシンポジウムを通して考えたことや感じたことを、感謝の気持ちをもってお伝え致します。
次のページへ(幼稚園)
|
|